海外安全対策情報(10月~12月)

令和3年1月18日
  
1 社会・治安情勢
 サハリン州は政治的に安定しており、治安情勢に影響を与える勢力の行動も見られません。
2020年1月~4月、サハリン州で登録された犯罪件数は前年同時期より7.2%減少しているなど、犯罪情勢には一定の改善が見受けられます。
 しかし、2020年1月~9月におけるユジノサハリンスク市(人口約20万人)の殺人事件件数は20件でした(ロシア連邦犯罪調査委員会ユジノサハリンスク支局発表)。
 比較対象として、2020年1月~8月における北海道(人口約530万人)の殺人事件件数は25件でした(警察庁犯罪統計:暫定値)。
 このように当地の犯罪情勢が改善しているとは言っても、本邦と比較すると依然高い水準にあることから、引き続き、当地で生活する際は不測の事態に巻き込まれないよう注意を払う必要があります。
 
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
  サハリン州で多くみられる犯罪傾向は、次のとおりです。
(1)傷害事件
  ・仲間内での飲酒中に口論から乱闘へと発展し、ナイフ、鈍器等で口論相手を怪我させる。
(2)窃盗事件
  ・警報装置の無い車両の鍵をこじ開け、車内から金品を盗む。
   また、イグニッションキー(始動キー)を無理やり結線してエンジンを始動させ、車両を盗み出す。
  ・無施錠の住居玄関ドア及び窓から住居に侵入し、金品を盗む。
  ・所有者が目を離した隙に、鞄、衣服ポケット、机上等から携帯電話、財布等の金品を盗む(客として被害者宅に招かれた者による犯行事例も多数あり。)
(3)薬物事件
  ・ネットで注文及び送金を完結し、密売人と一切顔を合わせることなく、指定された場所に隠匿された薬物を購入者自らが取りに行く。
(4)詐欺事件
  ・あらゆる方法で被害者を騙し、クレジットカードの暗証番号、銀行口座アプリのPINコード等を聞き出し、口座から現金を抜き出す。
 
3 邦人被害事案
  ありませんでした。
 
4 テロ・爆弾事件発生状況
  ありませんでした。
 
5 誘拐・脅迫事件発生状況
  ありませんでした。
 
6 日本企業の安全に関わる諸問題
  日本企業に対する脅迫などの事例は報告されていません